男性不妊とは?原因・割合・精液検査の基準値とセルフケアを解説
2026/06/12
男性不妊とは?原因・割合・精液検査の基準値とセルフケアを解説
「妊活=女性ががんばるもの」——そう思っている方は、今も少なくありません。
しかし、不妊の原因の **約半数は男性側にも関係している** と報告されています。妊活は決して女性だけの問題ではなく、ご夫婦お二人で取り組むことが大切です。
この記事では、男性不妊の割合や原因、精液検査の基準値、見落とされがちな「精索静脈瘤」、そして今日から始められる食事・運動のセルフケアまでを、西宮・夙川で妊活をサポートする鍼灸整体院の視点でまとめました。
> ※本記事は一般的な情報提供を目的としています。診断・治療が必要な症状については、泌尿器科や不妊治療クリニックなど医療機関にご相談ください。
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## 不妊の原因、その約半数は男性側にもある
こども家庭庁やWHO(世界保健機関)の調査によると、不妊カップルの原因の内訳はおおよそ次のように報告されています。
- 男性のみに原因がある:約24%
- 男女ともに原因がある:約24%
- 女性のみに原因がある:約41%
- 原因不明:約11%
つまり、**男性側が関係しているケースは合わせて約半数**ということになります。一般男性のおよそ20人に1人が男性不妊にあたるとも言われており、決して珍しいものではありません。
「自分は大丈夫」と思い込まず、ご夫婦の一歩として現状を知ることが、妊活をスムーズに進める近道と考えられています。
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## 精液検査の基準値(WHO第6版・2021年)
男性側の状態を知る第一歩が **精液検査** です。現在、国際的な標準として広く使われているのが、WHOが2021年に改訂した「精液検査マニュアル 第6版」の下限基準値です。
|項目 |下限基準値(目安) |
|-----|------------|
|精液量 |1.4 mL 以上 |
|精子濃度 |1,600万/mL 以上|
|総精子数 |3,900万 以上 |
|総運動率 |42% 以上 |
|前進運動率|30% 以上 |
|正常形態率|4% 以上 |
|生存率 |54% 以上 |
### 基準値は「妊娠した男性の下位5%ライン」
ここで大切なのは、これらの数値が「妊娠しやすい理想値」ではなく、**自然妊娠に至った男性の下位5パーセンタイル(統計的な参考ライン)** として設定されているという点です。
そのため、
- 基準値を下回っても、妊娠の可能性がゼロになるわけではない
- 逆に基準内でも、ほかの要因によって油断はできない
と考えられています。また、精液の状態は体調・ストレス・季節などで変動するため、WHOでも **1回の結果で決めつけず、複数回の検査** で判断することが望ましいとされています。
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## 男性不妊の主な原因
男性不妊の原因は大きく3つに分けられます。
1. **造精機能障害**(精子をうまく造れない)— 男性不妊の約8割を占めると報告されています
1. **精路通過障害**(精子の通り道がふさがっている)
1. **性機能障害**(ED・射精障害など)
このうち、特に知っておいてほしいのが、造精機能障害の背景にある「精索静脈瘤」です。
### 見落とされやすい最多原因「精索静脈瘤」
精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)は、精巣周囲の静脈に血液が逆流し、こぶ状に広がった状態です。**男性不妊で最も外科的に治療が可能な原因** として知られています。
- 一般男性の約15%、男性不妊の方の約40%にみられると報告されています
- 二人目がなかなか授からない「続発不妊」では約7割と頻度が高いとされます
- 左側が約90%(血管の構造上の理由による)
**なぜ不妊に関係するのか**——逆流した温かい血液が精巣付近にとどまることで温度が上がり、精子をつくる機能に影響する可能性があると考えられています。精巣は体温よりおよそ2℃低い環境を好むとされ、「温度上昇」がカギになります。
やっかいなのは、痛みなどの自覚症状が出にくいこと。「精液検査の数値が低い」「陰嚢にこぶ・だるさを感じる」といった場合は、**泌尿器科での超音波検査** が一つの目安と言われています。手術によって精液所見が改善したケースも報告されている、いわば「対処できる原因」です。
> 精索静脈瘤の診断・治療は医療機関で行われます。気になる症状がある場合は、まず泌尿器科を受診してください。
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## 男性不妊セルフチェック
次の項目は、精子の数や運動率に影響する可能性があると報告されているものです。いくつ当てはまるか確認してみましょう。
- [ ] タバコを吸う
- [ ] お酒の量が多い
- [ ] 睡眠不足が続いている(6時間未満が多い)
- [ ] 強いストレスを感じている
- [ ] 肥満ぎみ(BMIが高め)
- [ ] サウナ・長風呂・膝上PCなど「温め習慣」がある
- [ ] 運動習慣がほとんどない
- [ ] 揚げ物・加工食品が多く、野菜・魚が少ない
- [ ] おたふくかぜの既往や、陰嚢の「こぶ」が気になる
**3つ以上当てはまる方**は、生活習慣の見直しと、一度の精液検査をおすすめします。裏を返せば、その多くは「今日から変えられる」ことでもあります。
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## 精子に「悪い習慣」5つ
精子は約3ヶ月かけて新しく造られると言われています。だからこそ、日々の習慣が3ヶ月後のコンディションに関わると考えられています。まずは避けたい習慣から見直しましょう。
### 1. 温めすぎ
サウナ・長風呂のしすぎ、ノートPCを膝の上で長時間、ピッタリした下着、座席ヒーターの多用など。陰嚢の温度上昇は、精子づくりに影響する可能性があります。
### 2. 喫煙
精子の数・運動率・DNAへの影響が報告されています。
### 3. お酒の飲みすぎ・睡眠不足
過度な飲酒は栄養素の不足を招き、睡眠不足はホルモンリズムを乱す可能性があります。
### 4. 慢性的なストレス
強いストレスは男性ホルモンの分泌に影響する可能性があると言われています。
### 5. 運動不足・肥満・食生活の乱れ
血流や代謝の低下、酸化ストレスの増加につながる可能性があります。
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## 精子の質を高める「良い習慣」
### 食事:単品サプリより「全体のバランス」
意識したい栄養素と、それを多く含む食材は次のとおりです。
- **たんぱく質**(精子の材料):肉・魚・卵・大豆製品
- **亜鉛**(精子づくりに関わる):牡蠣・赤身肉・レバー
- **抗酸化成分**(ビタミンC・E、リコピンなど。精子は酸化ストレスに弱いとされます):緑黄色野菜・トマト・果物・ナッツ
- **オメガ3脂肪酸**(精子の細胞膜の構成成分):青魚・サーモン
- **葉酸**(精子のDNAに関与):ほうれん草・ブロッコリー・豆類
ここで知っておきたいのが、**「サプリ単品頼み」には注意** という点です。実際、男性に葉酸+亜鉛サプリを摂取してもらった大規模な無作為比較試験では、プラセボと比べて精子の質や出生率に明確な改善は確認されなかったと報告されています。
そのため、特定のサプリに過度に期待するよりも、**野菜・魚・全粒穀物・オリーブオイル・ナッツを中心とした食べ方(地中海食型)** のほうが、良好な精液所見と関連すると言われています。「いつもの一皿に、野菜と魚を一品」から始めるのが現実的です。
なお、魚に含まれるメチル水銀は摂取量が多いと精液に影響するとの報告もあるため、特定の魚に偏らず、種類を分散して食べるのがおすすめです。
### 運動:適度はプラス、やりすぎは逆効果
精子をつくる精巣にとって、**血流** はとても重要です。東洋医学でいう「血流」や「冷え」へのケアにもつながります。
**取り入れたいトレーニング**
- **ウォーキング(早歩き)**:1日30分・週5日(合計150分が目安)。全身の血流を促し、精巣への栄養供給を支えると考えられています
- **スクワット**:自重〜軽めで10〜15回×2〜3セット、週2〜3回。下半身の大きな筋肉を動かし、男性ホルモンと血流の土台づくりに
- **骨盤底筋トレーニング(締めて・緩める)**:骨盤内の血流を促すと言われています
- **股関節・お尻のストレッチ**:固まった下半身をほぐし、冷え対策にも
- **深呼吸+軽い有酸素運動**:自律神経を整え、ストレスの影響をやわらげる
**避けたい・注意したい運動**
- **長時間のサイクリング**:サドルの圧迫と熱こもりで、精巣の温度が上がる可能性があります。連続を避け、こまめに立つのが対策です
- **やりすぎの持久系運動**(毎日60分超の高強度など):活性酸素が増え、精子の質に影響する可能性が報告されています
ポイントは「**中強度を、適度に、継続する**」こと。やればやるほど良いわけではありません。
### その他の生活習慣
十分な睡眠(6〜7時間以上)、「冷やす」意識(温めすぎを避ける)、ストレスをためすぎないことも、コンディションづくりの土台になると言われています。
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## 精液検査はどこで・いくらで・どう受ける?
男性にとっては気が進みにくい検査かもしれませんが、ハードルは想像よりずっと低いものです。
### どこで受ける?
- 泌尿器科
- 不妊治療クリニック・産婦人科
- ブライダルチェック(検査+カウンセリングのセットなど)
### 費用の目安
- 保険診療の場合:数百円程度
- 自費診療(ブライダルチェック等)の場合:3,000〜6,000円前後が相場と言われています
※不妊症が疑われる状況か、不妊治療の予定・状況などによって、保険適用になるかどうかが変わります。なお2022年4月からは、人工授精・体外受精・顕微授精・男性不妊の手術なども保険適用の対象となっています。
### 検査の流れ
採取(自宅または院内)→ 提出 → 結果説明、という流れが一般的で、1回で終わることがほとんどです。前述のとおり、精液の状態は変動するため、必要に応じて複数回受けることもあります。
検査は「ダメ出し」ではなく、**「今どこにいるか」を知るスタート地点**。現在地がわかれば、打つ手も見えてきます。
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## 鍼灸・整体でできること(当院の役割)
精索静脈瘤や無精子症など、診断・治療が必要な状態は医療機関の領域です。当院ではそうした診断・治療は行いません。
一方で、妊活では「血流」「冷え」「自律神経」「睡眠」「ストレス」といった **体全体のコンディションづくり** も大切な要素になります。当院ではこれらの観点から、施術に加えて、
- お一人おひとりの体に合わせた運動・ストレッチ・セルフケアの指導
- 生活習慣や食事の見直しのサポート
- ご夫婦お二人で取り組むための情報提供
を行い、医療機関での検査・治療と並行しながら、妊活に取り組むご夫婦をサポートしています。「フォームが合っているか不安」「何から始めればいいか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。
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## よくある質問(FAQ)
### Q. 不妊の原因は女性側が多いのですか?
WHOやこども家庭庁の調査では、男性のみが約24%、男女両方が約24%とされ、**約半数のケースで男性側が関係している** と報告されています。女性だけの問題ではありません。
### Q. 精液検査はどこで受けられますか?
泌尿器科、不妊治療クリニック・産婦人科、ブライダルチェックなどで受けられます。費用は保険診療なら数百円程度、自費なら3,000〜6,000円前後が目安と言われています。
### Q. 精子の質は改善できますか?
精子は約3ヶ月で新しく造られるとされ、生活習慣によって状態が変化しうると言われています。食事・運動・睡眠・ストレス管理の見直しが、3ヶ月先のコンディションに関わると考えられています。
### Q. 精索静脈瘤は治療できますか?
男性不妊で最も外科的に治療が可能な原因とされ、手術によって精液所見が改善したケースも報告されています。診断・治療は泌尿器科で行われます。
### Q. 鍼灸で男性不妊は治りますか?
鍼灸・整体が男性不妊を治すと断定することはできません。血流・冷え・自律神経・生活習慣といった観点から体のコンディションづくりをサポートする位置づけであり、医療機関での検査・治療と併行して取り組むことをおすすめしています。
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## まとめ
- 不妊の **約半数は男性側にも** 関係していると報告されています
- 精液検査のWHO第6版基準値は「下位5%ライン」であり、1回で決めつけないことが大切です
- 男性不妊の最多原因のひとつが **精索静脈瘤**。自覚症状が出にくく、対処できる原因なので、気になる場合は泌尿器科へ
- 精子は約3ヶ月で造られるため、**食事・運動・睡眠** の見直しが3ヶ月後に返ってくると考えられています
- 食事は「単品サプリより全体のバランス」、運動は「中強度を適度に継続」が基本です
妊活は、ご夫婦お二人で歩む道のりです。まずはできることから、一緒に始めていきましょう。
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### 西宮・夙川で妊活に取り組むご夫婦へ
**鍼灸整体こうのとり治療院** は、西宮・夙川で「夫婦で妊娠力を高める」ことをテーマに、女性だけでなく男性側の体づくりもサポートしています。臨床歴10年以上の経験をもとに、東洋医学と現代医学の両面から、お一人おひとりに合わせたケアと自宅でのセルフケア指導を行っています。
ご相談・ご予約は、各種SNSまたは当院までお気軽にお問い合わせください。