- 動悸
- 息切れ
- 指の痛み
- 関節の痛み
- 不眠症状
- 疲れやすい、疲れが抜けない
- イライラ
- 意欲の低下
- 不安感
- うつ症状
- のぼせ、ほてり(ホットフラッシュ)
- 発汗
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 腰痛
- 肥満
- やせ
- 嘔吐
などが挙げられます。
ご覧の通り、更年期障害の症状は本当に多岐にわたります。
しかも、上記はほんの一例であり、他にもたくさんのものが存在します。
更年期に入って初めて感じるような症状もあるため、
「今までこんなことなかったのに…」
と精神的にも辛い状態に陥るケースもあります。
更年期障害がおこるメカニズム
更年期障害が起こるメカニズムについてご紹介していきます。
更年期障害は、閉経に伴う女性ホルモンの分泌減少によって起こると言われています。
女性ホルモン(中でもエストロゲン)が減少すると、それまで統括されていた身体の機能がバランスを崩してしまいます。
女性ホルモン自体は卵巣から分泌されますが、その分泌の司令塔は脳です。
女性ホルモンの減少を察知した時に、「おーい、もう少し分泌を増やしてよー」と脳から命令が出ますが、閉経の時期はそのような連携がうまく取れなくなってしまいます。
その際に起きる脳の異常な興奮などから、更年期障害の様々な症状を引き起こしてしまうとも言われています。
まとめると、更年期障害は身体が急な変化に対応できずに不調をきたしている状態です。
病院での治療法
病院での更年期障害の治療についてご説明していきます。
病院での更年期障害の治療法としては以下のようなものがあります。
- ホルモン補充療法
- 漢方薬の処方
- 抗うつ剤、抗不安薬の処方
それぞれ解説していきます。
【ホルモン補充療法(HRT)】
更年期で減少する女性ホルモン(エストロゲン)を補充する治療法です。
子宮がある場合は、エストロゲンと黄体ホルモンを併用することが多く、子宮がない場合はエストロゲンがメインで扱われます。
補充の方法としては、飲み薬・貼り薬・塗り薬のタイプが存在します。
基本的には毎日服用する必要があり、貼り薬の場合は数日に一度貼り替える形となります。
【漢方薬】
体質に合わせて漢方薬を処方することがあります。
漢方の処方の際には「四診(ししん)」を用いて、脈や舌・腹部などの診断を行い体質を判断していきます。
更年期障害の際によく処方される漢方としては、
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 温経湯(うんけいとう)
- 五積散(ごしゃくさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 温清飲(うんせいいん)
- 当帰芍の花薬散(とうきしゃくやくさん)
などがあります。
体質改善の治療であるため、体調の変化が出るまでにはしばらく期間がかかるケースが多いのも特徴のひとつです。
【抗うつ剤、抗不安薬】
不安感や意欲の低下(うつ症状)・イライラなど、精神症状を抑えるために抗うつ剤や抗不安薬が用いられることがあります。
更年期障害ではメンタルケアも重要となるため、薬物療法以外にもカウンセリングなどを勧められるケースも。
一人で抱え過ぎないことも、更年期を乗り越えるための大切な要素です。