妊活に和食がいい理由|西宮・夙川の鍼灸師が解説する日本食の使い方【完全ガイド】
2026/08/07
妊活に和食がいい理由|西宮・夙川の鍼灸師が解説する日本食の使い方【完全ガイド】
妊活に和食がいい理由|日本食の使い方 完全ガイド
「妊活にいい食事」を調べると、海外のスーパーフードや流行りの食事法が次々に出てきます。
でも当院で妊活中のご夫婦にいちばんおすすめしているのは、昔からある和食です。理由は「日本人だから」という精神論ではなく、和食という食事の**構造**に妊活と相性のいい部分があるからです。
この記事では、西宮・夙川で妊活をメインに施術している鍼灸師として、実際に院でお伝えしている内容をまとめました。和食の利点だけでなく、和食の弱点や「体に良さそうに見えて危ないパターン」も正直に書いています。
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## 目次
1. [なぜ妊活に和食がいいのか:5つの理由]
2. [先に知ってほしい和食の弱点]
3. [日本のスーパーフードは発酵食品]
4. [お米を抜かないでください]
5. [「まごにはやさしいわ」で1週間を組む]
6. [味噌汁を「おかずの器」にする]
7. [魚と水銀の線引き]
8. [朝ごはんを和食にする(パン党の方へ)]
9. [外食・コンビニで和食を選ぶ]
10. [妊活に良い「和の補食」]
11. [夏のスーパーサブ、大根おろし]
12. [玄米菜食・マクロビの落とし穴]
13. [夫が和食を食べたがらない問題]
14. [血液検査で「効いているか」を確認する]
15. [よくある質問(FAQ)]
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1. なぜ妊活に和食がいいのか:5つの理由
### ① 魚が主菜になりやすい
鮭・さば・いわし・さんまには、ビタミンDとオメガ3(EPA・DHA)が同時に含まれています。
ビタミンDの受容体(VDR)は卵巣・子宮内膜・精巣にも存在することがわかっており、妊活の土台として注目されている栄養素です。お肉が悪いわけではありませんが、魚を食べる機会は意識しないと減りやすいのが現実です。
### ② 大豆製品が毎日入る
豆腐・納豆・味噌は、たんぱく質に加えて鉄・マグネシウム・葉酸を一度に摂れる食材です。
「大豆イソフラボンはホルモンに影響するから避けたほうがいいですか」とよく聞かれますが、食品として食べる量で心配する必要はないと考えられています。注意したいのは高用量のサプリメントのほうです。
### ③ 発酵食品が多い
味噌・納豆・漬物など、和食は発酵食品が食卓に入りやすい構造をしています。腸内環境と全身の炎症の関係は研究が進んでいる分野で、腸を整えることは妊活の土台づくりの一つと考えられています。
### ④ 一汁三菜という「構造」
個人的にはこれがいちばん大きいと思っています。
品数が増えると、意識しなくてもビタミン・ミネラルの種類が増えます。さらに、ごはん・主菜・副菜・汁物を一緒に食べると、たんぱく質・脂質・食物繊維が同時に入るため、血糖の波が急になりにくいとされています。丼だけ・麺だけの単品食といちばん差が出るところです。
### ⑤ 温かい汁物がある
東洋医学では、胃腸(脾胃)は食べたものを気血に変える工場と考えます。冷たいものばかりだとその工場の火力が落ちる、という考え方です。
温かい味噌汁は、水分・ミネラル・温めを同時に摂れる一杯です。
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2. 先に知ってほしい和食の弱点
ここは正直にお伝えしなければならない部分です。
**「和食を食べれば妊娠する」という研究はありません。** 食事と妊娠に関する報告は、むしろ地中海食のほうが多く出ています。
そして和食には次の弱点があります。
- **塩分が多くなりやすい**(味噌汁・漬物・麺の汁)
- **脂質が少なくなりすぎて、エネルギー不足になることがある**
- **ごはんだけ・麺だけの単品食になると血糖の波が大きくなる**
「あっさりした和食を食べているのに、材料が足りていない」方は本当に多いです。これは当院でも繰り返し見てきたパターンで、いわゆる新型栄養失調に近い状態です。
だから目指したいのは「和食に戻すこと」ではなく、**和食の構造を借りること**です。パンでもパスタでも、たんぱく質と汁物と副菜がそろえば目的は達成できます。
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3. 日本のスーパーフードは発酵食品
スーパーフードは海外から取り寄せるものだと思われがちですが、日本の発酵食品はスーパーで100円台で買えるスーパーフードです。
### 発酵食品が妊活に関係する3つの理由
**1. 腸内環境と炎症**
腸の状態が乱れると、体の中でくすぶるような慢性的な炎症が起こりやすくなると考えられています。炎症は、卵子が育つ環境や子宮内膜の状態にとって歓迎できるものではありません。
**2. エストロゲンとの関わり(仮説)**
腸内細菌のはたらきによって、いったん体外に出そうとしたエストロゲンが腸から再吸収されるという仮説(エストロボローム)が研究されています。まだ仮説の段階ですが、腸とホルモンは無関係ではなさそうだ、という話です。
**3. 栄養が「使える形」になる**
発酵の過程で大豆のたんぱく質は分解されて吸収しやすくなり、微生物がビタミンB群やビタミンK2をつくります。材料を入れるだけでなく、使える形にするのが発酵の力です。
### 妊活におすすめの発酵食品5つ
| 食品 | 妊活的なポイント | 注意点 |
|---|---|---|
| 納豆 | たんぱく質・鉄・葉酸・マグネシウム・ビタミンK2 | ワルファリン(抗凝固薬)内服中の方は禁止。主治医の指示に従ってください |
| 味噌 | 大豆+麹。汁物にすれば水分・ミネラル・温めも同時に | 1杯で塩分約1.2g。具を増やして汁は控えめに |
| ぬか漬け・キムチ | 乳酸菌と野菜の食物繊維がセット | 塩分があるので小皿1つ分を目安に |
| 米麹甘酒 | ビタミンB群 | 糖質はしっかりある。PCOSの方や血糖が気になる方はコップ半分から |
| 酢・塩麹 | 調味に使える発酵。旨味が出る | ― |
### 正直な補足
「腸活をすれば妊娠率が上がる」という研究はまだありません。どんな菌が合うかも人によって違います。だから高価なプロバイオティクスサプリより先に、毎日の一品でいいと考えています。
コツは、1種類を大量にではなく**種類を増やすこと**。腸内細菌は多様性が大事だと考えられています。朝に納豆、夜に味噌汁。これで1日2種類です。
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4. お米を抜かないでください
「妊活中は糖質を控えたほうがいいですよね?」──院でいちばん多い質問です。
しかし実際にお話を伺うと、ご飯を減らしている方ほど、生理が遅れる・基礎体温が低い・冷える・便秘という状態になっていることが多いのです。
### ご飯を抜かないほうがいい4つの理由
**① エネルギーの土台**
体は「使えるエネルギーが足りない」と判断すると、視床下部が排卵にブレーキをかけることがあります(機能性視床下部性排卵障害)。これは体重が減っていなくても起こりうると考えられています。
**② 糖質が足りないと、たんぱく質が燃やされる**
糖質が不足すると、体はたんぱく質を分解してエネルギーに回します。せっかく食べたお肉やお魚が、体をつくる材料ではなく燃料として消えていきます。
**③ 極端に減らすと体温が落ちやすい**
糖質を大きく制限すると、甲状腺ホルモンの活性型(T3)が下がるという報告があります。冷え・便秘・だるさに心当たりのある方は、ご飯を疑ってみてください。
**④ 夜の眠りにつながる**
睡眠ホルモンの材料になるトリプトファンは、炭水化物と一緒だと脳に取り込まれやすいと考えられています(まだ研究途上の分野です)。「夜眠れない」と「ご飯を抜いている」はセットになりがちです。
### 「日本人だから米」ではありません
「日本人は腸が長いから米が合う」という話をよく見かけますが、これは根拠のある話ではありません。日本人の腸内細菌に海藻を分解できる菌が多いという報告はありますが、米が特別に合うという証明ではありません。
本質は「日本人だから」ではなく、**主食を抜かないこと**です。
### 玄米にしなくても大丈夫
玄米はミネラルと食物繊維が多い一方で、フィチン酸が鉄や亜鉛の吸収を下げる面もあります。鉄不足がある方、胃腸が弱い方は、白米+おかずを充実させるほうが現実的です。
**目安**
- 1食お茶碗1杯(150g前後)
- 野菜・汁物・おかず → ご飯の順で食べる
- 単品(丼・麺だけ)にしない
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5. 「まごにはやさしいわ」で1週間を組む
「まごわやさしい」という言葉をご存じの方も多いと思います。当院では妊活の方向けに、ここに**肉**と**発酵食品**を足して「まごにはやさしいわ」でお伝えしています。
| 頭文字 | 食材 | 妊活的な意味 |
|---|---|---|
| ま | 豆 | たんぱく質・鉄・葉酸・マグネシウム |
| ご | ごま | マグネシウム・亜鉛・ビタミンE(すりごまが吸収の面で有利) |
| に | 肉 | ヘム鉄・ビタミンB12・亜鉛。魚と野菜だけでは埋めきれない |
| は | 発酵食品 | 腸内環境 |
| や | 野菜 | 食物繊維・葉酸・ビタミンC(鉄の吸収を助ける) |
| さ | 魚 | ビタミンD・オメガ3 |
| し | しいたけ・きのこ | 食物繊維・ビタミンD(日光に当てると増える) |
| い | いも・炭水化物 | エネルギーの土台 |
| わ | わかめ・海藻 | ヨウ素・マグネシウム・食物繊維 |
※海藻のヨウ素は摂りすぎも甲状腺の負担になります。昆布を毎日たっぷりは避け、わかめを小鉢程度が安心です。
### 1食ではなく1週間で考える
1食で9種類は無理です。だから**1週間単位**で見てください。「今週きのこ食べたかな」「海藻はどうだろう」。このくらいのゆるさでちょうどいいと思っています。
完璧にやろうとして疲れてしまうのが、妊活の食事のいちばんの落とし穴です。
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6. 味噌汁を「おかずの器」にする
味噌汁は、妊活中の食事でいちばんコスパのいい一杯です。具を入れるだけで品数が増えるからです。
コツは、味噌汁を汁物ではなく**おかずの器**として考えること。
### 妊活味噌汁の3ルール
1. **具は3種類以上**(たんぱく質+野菜+海藻かきのこ)
2. **たんぱく質を必ず1つ入れる**(豆腐・油揚げ・高野豆腐・卵・あさり・鮭のあら・鶏ひき肉)
3. **汁は少なめ、具はたっぷり**(具が増えると汁が減り、塩分も抑えられます)
### 目的別の組み合わせ
| 目的 | 組み合わせ |
|---|---|
| 鉄をとりたい | あさり・小松菜・豆腐(ビタミンCが鉄の吸収を助ける) |
| ビタミンDをとりたい | 鮭のあら・干し椎茸・わかめ |
| 血糖の波をゆるやかに | わかめ・しめじ・玉ねぎ(ご飯より先に食べる) |
| 冷えが気になる | 生姜・長ねぎ・かぼちゃ・鶏ひき肉 |
| 時間がない | 高野豆腐・乾燥わかめ・すりごま(包丁不要) |
### だしは手抜きでOK
だしパックでも顆粒でも大丈夫です。「ちゃんと引かないとダメ」と思って作らなくなるのが、いちばんもったいありません。
顆粒だしは食塩入りが多いので、その分お味噌を控えめに。仕上げにかつお節をひとつまみ足す「追いがつお」なら、風味とたんぱく質を同時に足せます。
### 味噌の選び方と味噌玉
原材料が大豆・米(または麦)・塩・麹だけのシンプルなものがおすすめです。だし入り味噌は便利ですが、塩分が上がりやすい傾向があります。
火を止めてから溶くと香りが立ちます。ただし、生きた菌にこだわりすぎなくて大丈夫です。加熱で菌が死んでも、菌の成分そのものが腸で役割を果たすと考えられています。
**味噌玉の作り置き**:味噌大さじ1・乾燥わかめ・すりごま・かつお節を混ぜてラップで丸め、冷凍。お湯を注ぐだけで一杯完成します。職場のお昼にも使えます。
7. 魚と水銀の線引き
「魚がいいのはわかるけど、水銀が怖くて食べていません」──これはいちばんもったいないパターンです。
厚生労働省の「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項」(2005年11月公表、2010年6月改訂)をもとに、線引きをはっきりさせておきます。
### 気にしなくていい魚(通常の摂食で差し支えないとされるもの)
サケ・アジ・サバ・イワシ・サンマ・タイ・ブリ・カツオ・キハダ・ビンナガ・メジマグロ・ツナ缶
和食の主役はほぼ全部ここに入っています。
### 頻度を控えたい魚(1回約80g=切身1切れ・刺身1人前として)
| 目安 | 魚種 |
|---|---|
| 週に1回まで | キンメダイ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、メバチマグロ |
| 週に2回まで | ミナミマグロ、キダイ、クロムツ、ユメカサゴ、マカジキ、ヨシキリザメ |
お寿司や刺身は1貫・1切れで約15gです。本マグロの握りを2〜3貫食べても週1回分の枠の中に収まります。神経質になる量ではありません。
### 妊活中はどう考えるか
この注意事項は、正確には妊婦さん向けに作られたものです。ただし、メチル水銀が体から半分抜けるまでには約70日(およそ2ヶ月)かかるとされています。妊娠がわかってから慌てても、少し時間差があるということです。
そのため当院では「週1回グループを毎週食べる習慣は、今から少し緩めておきましょう」とお伝えしています。禁止ではなく、頻度の話です。
### いちばん心配なのは逆のこと
水銀を怖がって魚をまったく食べない方が増えています。しかし研究では、魚を控えすぎたグループのほうが生まれた子どもの発達の指標が良くなかったという報告もあります。
魚にはビタミンD・EPA・DHA・良質なたんぱく質・ヨウ素が入っています。食べないことのマイナスのほうが大きいのです。
8. 朝ごはんを和食にする(パン党の方へ)
「朝はパンとコーヒーです」──妊活中の方の多くがおっしゃいます。パンが悪いわけではありませんが、朝ごはんの中身でその日の血糖の波と、その夜の眠りまで変わってきます。
### パン朝食の弱点
1. **たんぱく質が入りにくい**(6枚切り食パン1枚で約5.4g。朝は20gを目安にしたい)
2. **血糖の波が急になりやすい**(10時ごろの眠気や甘いもの欲は血糖の波)
3. **水分とミネラルが入らない**(汁物がないと朝の体は乾いたままスタート)
### 朝のたんぱく質が夜の眠りをつくる
メラトニンは、トリプトファンというアミノ酸からセロトニンを経てつくられると考えられています。夜に効いてくる材料は朝に入れるもので、その変換にはビタミンB6・鉄・マグネシウムも必要です。
「寝つきが悪い」と「朝はパンだけ」は、実はつながっていることがあります。
### 3分でできる和朝食
- 冷凍ご飯150g(前夜にストック)
- 味噌玉にお湯を注ぐだけの味噌汁
- 納豆1パック+卵1個
これでたんぱく質は約22g。火を使うのはほぼゼロです。
**たんぱく質量の目安**
| 食品 | たんぱく質 |
|---|---|
| 納豆1パック | 約8g |
| 卵1個 | 約6g |
| 鮭1切れ | 約18g |
| 豆腐1/3丁 | 約7g |
| ご飯1杯 | 約3.8g |
| 食パン1枚 | 約5.4g |
### パンをやめなくていい
目的は「和食にすること」ではなく、たんぱく質と汁物を入れることです。パン+卵2個+味噌汁、パン+ヨーグルト+チーズ+スープでも十分に合格です。
無理に和食に変えて続かないより、パンのままたんぱく質を足すほうがずっといい。朝食を抜いている方は、まず味噌汁1杯だけでもかまいません。ゼロを1にするのがいちばん大きい変化です。
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9. 外食・コンビニで和食を選ぶ
「毎日自炊なんて無理です」という方こそ、選び方の型を覚えてください。
### 外食のルールは「単品より定食」
丼・麺・カレーは糖質メインで一皿完結。定食はご飯・主菜・副菜・汁物が最初からそろっています。
- 選ぶなら:焼き魚定食、さばの味噌煮定食、しょうが焼き定食
- 麺しかないお店なら:そばに温玉やとろろを追加。汁は残す
- 丼の日なら:親子丼や海鮮丼にして、味噌汁と小鉢を追加
- **定食のご飯は減らさない**
- 食べる順番は副菜 → 汁物 → 主菜 → ご飯
### コンビニの型
**おにぎり1個 + たんぱく質1つ + 汁物 + 野菜か海藻**
- たんぱく質の候補:サラダチキン、ゆで卵2個、焼き鯖・塩鮭のパック、納豆巻き、豆腐バー、枝豆
- 足せるもの:インスタント味噌汁、海藻サラダ、キムチ、ヨーグルト、素焼きナッツ、サバ缶
例:鮭おにぎり+焼き鯖パック+インスタント味噌汁+海藻サラダ=たんぱく質25g前後
### ヘルシーに見える罠
サラダだけ、春雨スープだけ、そば単品、サンドイッチとカフェラテ。カロリーは低いのに、たんぱく質も鉄もほとんど入っていません。「ちゃんと気をつけているのに材料が足りない」のは、たいていこのパターンです。
外食は1食で塩分3gを超えることもあります。麺やお吸い物の汁を残す、漬物を全部食べない。これだけでも変わります。
そして揚げ物を敵にしないでください。妊活中の方は、脂質を避けすぎてエネルギー不足になっている方のほうが多いです。1週間は21食。崩れた食を責めるより、次の1食でたんぱく質を1つ足すほうが取り戻せます。
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10. 妊活に良い「和の補食」
「間食はダメですよね?」とよく聞かれますが、妊活では間食ではなく**補食**として味方につけてほしいと考えています。
### 補食が必要な3つの理由
1. 3食だけではたんぱく質などの材料が入りきらない(特に少食の方)
2. 空腹が長いと、次の食事で血糖が急に上がりやすくなる
3. 15時に何か食べておくと、夕方の甘いもの暴走を防げる
東洋医学でも、胃腸(脾胃)は一度に大量より少しずつのほうが得意だと考えます。
### 和の補食7つ
| 補食 | ポイント |
|---|---|
| 小さいおにぎり | 塩鮭・しらす・ごまを入れると糖質だけにならない |
| 米麹甘酒 | ビタミンB群。糖質があるのでコップ半分から |
| きなこ+牛乳・ヨーグルト | 大豆たんぱく+鉄+マグネシウム。混ぜるだけ |
| 干し芋・焼き芋 | 食物繊維とカリウム。砂糖菓子より血糖の上がり方が穏やかとされる |
| 小魚アーモンド・煮干し | カルシウム・鉄・マグネシウム |
| ちくわ・するめ・油揚げ | 糖質ほぼゼロでたんぱく質だけ足せる |
| 和菓子(あんこ系) | あんこは豆なので鉄も少し。洋菓子より脂質が軽い |
**タイミングと量**:14〜16時ごろ、または夕食が21時を超える日は17時ごろ。目安は150〜200kcal程度で、3食が食べられなくなるほどは入れません。寝る直前は避けてください。
**落とし穴**
- 和菓子は脂質が少ないぶん砂糖だけになりがち。牛乳や豆乳と組ませる
- 甘酒を「体にいいから」で毎日たっぷりは糖質が積み上がる
- 補食が増えて3食が減るのは本末転倒
- 鉄を狙う補食のときは、お茶やコーヒーと一緒にしない(タンニンで鉄の吸収が落ちます)
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11. 夏のスーパーサブ、大根おろし
唐揚げに添える大根おろしは、ただの飾りではありません。
1. **消化を助ける**:大根にはアミラーゼなどの消化酵素が含まれ、加熱すると働かなくなるため「生のおろし」であることに意味があります。※「酵素を食べると体内の酵素が増える」という話には根拠がありません。食べたものの消化を助ける範囲の働きです。
2. **ビタミンCがそのまま入る**:量自体は多くありませんが、加熱しないので壊れずに摂れます。納豆・小松菜・ひじきなど植物性の鉄との組み合わせが相性◎。
3. **水分とカリウム**:汗で失われるカリウムを補えます。
4. **辛味成分**:すりおろすことでイソチオシアネートができます。抗酸化との関連が研究されている段階の成分で、時間が経つと飛ぶため食べる直前におろすのが正解です。
5. **ご飯が進む**:夏は食欲が落ちて主食まで減らす方が多いですが、エネルギーが足りないと体は排卵を後回しにすることがあります。「食べられる」を助けてくれるのは、栄養素の話以上に大事です。
**東洋医学から見ると**、大根は消食・化痰といって食べ物の停滞や胃のつかえをさばく食材とされます。ただし体を冷やす性質もあるため、冷えが強い方・生理中でお腹が痛い方は、生のおろしより加熱した大根(味噌汁の具、おでん、ふろふき大根)に回してください。
※アブラナ科の成分が甲状腺に関わるという話がありますが、通常の食事量なら心配はいらないとされています。甲状腺の治療中の方は主治医に確認してください。
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12. 玄米菜食・マクロビの落とし穴
「体にいいことをしているはずなのに、生理が止まりました」「玄米菜食にしてから冷えがひどくて」──実際にお聞きする言葉です。
玄米や野菜が悪いわけではありません。ただ**妊活という目的に対しては構造的な弱点があります。**
1. **たんぱく質が足りにくい**:肉・魚・卵・乳製品を減らすと、たんぱく質量が一気に落ちます。卵子を包む細胞、子宮内膜、ホルモン、酵素はすべてたんぱく質が材料です。
2. **鉄は「少ない」だけでなく「入らない」**:植物性の非ヘム鉄は吸収率が低く、さらに玄米・豆・種実のフィチン酸、お茶のタンニンが吸収を邪魔します。東洋医学でいう血虚に傾きやすくなります。
3. **ビタミンB12がほぼゼロになる**:B12は動物性食品にほぼ限られます。不足すると赤血球が大きくなり(MCV高値)、葉酸を飲んでいても貧血が隠れることがあります。動物性を完全に抜く食事では、サプリでの補給が必要とされています。
4. **亜鉛・ビタミンD・EPA/DHAも落ちやすい**:亜鉛もフィチン酸で吸収が下がります。ビタミンDは魚・卵が主な供給源。EPA・DHAは、えごま油などのαリノレン酸から体内で作られる分がごくわずかとされています。
5. **エネルギー不足になりやすい**:かさは多いのにカロリーが低く、脂質も控えがち。体は余力がないと判断すると排卵にブレーキをかけることがあります。
**マクロビオティックでいう陰陽と、東洋医学の陰陽は別の体系です。** 「陰性だから食べない」で食材を削っていくと、必要な栄養まで落ちてしまうことがあります。
### 否定したいわけではありません
菜食を続けながら妊娠されている方はたくさんいます。菜食が不妊の原因だという研究もありません。問題は菜食そのものではなく、**意図せず低たんぱく・低鉄・低エネルギーになっていること**です。これは血液検査で見えます。
**続けたい方への現実的な提案**
- 卵と魚だけ戻す(いちばん効率的)
- 完全に動物性を抜くならB12はサプリで確保
- 豆は浸水・発酵させるとフィチン酸が減る
- 鉄不足があるなら玄米を白米に戻すのも立派な選択
- 油を怖がらない
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13. 夫が和食を食べたがらない問題
「私は魚と味噌汁でいいんですけど、夫が唐揚げとラーメンばっかりで…」
妊活の食事相談でいちばん多いお悩みかもしれません。結論から言うと、夫を説得しようとしなくて大丈夫です。効くのは説得ではなく仕組みです。
### 伝え方を変える
「体にいいから食べて」はいちばん効かない言い方です。男性は自分のメリットに翻訳されないと動きません。
- 疲れにくくなるらしいよ
- 健康診断の数値、下がるかも
- 筋トレの成果が出やすくなるらしい
そのまま使えるセリフ:
> 「私の栄養の話だと思ってたけど、ふたり分の話だったみたい。3ヶ月かかるらしいから、一緒に始めない?」
精子は約3ヶ月かけて育つと考えられており、不妊の原因の約半数には男性側が関わっているとされています。責める話ではなく、ふたりで打てる手が増えるという話です。
### 引き算せず、足し算する
- ラーメンの日 → ゆで卵とわかめを追加
- カレーの日 → 卵をのせる、豆腐サラダを添える
- 丼の日 → 味噌汁を1杯つける
- 焼肉 → キムチと韓国海苔を並べる
### 「和食」と言わない
豚汁、肉じゃが、親子丼、焼き鳥、天ぷら、お寿司、うなぎ。これも全部和食です。「和食にしよう」と言うと焼き魚と煮物のイメージで拒否されます。言い方を変えるだけで通ります。
お肉には亜鉛・ヘム鉄・ビタミンB12が入っており、妊活的にはかなり優秀な食材です。問題は「肉が多いこと」ではなく「魚と野菜がゼロなこと」。そこだけ足しましょう。
いちばん避けたいのは、食事の話が夫婦の対立になることです。食卓が採点の場になると妊活そのものがしんどくなります。**お願いするのは週2回の魚か豚汁だけ。あとは自由**で十分です。
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14. 血液検査で「効いているか」を確認する
食事を変えたら、感覚ではなく数字で確認してください。当院でおすすめしている項目は次の通りです。
| 項目 | 見たいこと |
|---|---|
| Hb(ヘモグロビン) | 貧血の有無(WHOの基準では女性12.0g/dL、妊婦11.0g/dL) |
| MCV | 鉄不足(低め)か、B12・葉酸不足(高め)かの手がかり |
| フェリチン | 貯蔵鉄。隠れ貧血の指標(炎症で偽高値になることがあります) |
| 総蛋白・アルブミン | たんぱく質の充足 |
| 25(OH)D | ビタミンDの充足(妊活目的は自費になりやすい項目です) |
| TSH・FT4 | 甲状腺の状態 |
検査の解釈と治療は医師の領域です。数値が気になる場合は自己判断でサプリを増やさず、必ず主治医に相談してください。
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## 鍼灸整体こうのとり治療院でできること
当院は兵庫県西宮市大井手町(夙川エリア)にある、**夫婦で妊娠力を高めることを軸にした妊活専門の鍼灸整体院**です。
- 施術(骨盤内の血流・自律神経・冷えへのアプローチ)
- 食事とセルフケアの個別指導(この記事の内容を、あなたの生活と検査数値に合わせて落とし込みます)
- ご夫婦での取り組みのサポート
「和食がいいのはわかったけれど、自分の場合はどこから手をつければいいのか」──そこを一緒に整理するのが当院の役割です。西宮・夙川で妊活の鍼灸をお探しの方は、お気軽にご相談ください。
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15. よくある質問(FAQ)
### Q. 和食を食べれば妊娠しやすくなるのですか?
「和食を食べれば妊娠する」という研究はありません。食事と妊娠に関する報告は地中海食のほうが多く出ています。和食の利点は、一汁三菜という構造によって品数と栄養素の種類が増え、血糖の波がゆるやかになりやすい点にあります。大切なのは和食という形式ではなく、たんぱく質・汁物・副菜がそろう構造です。
### Q. 妊活中は糖質を控えたほうがいいと聞きました。ご飯は減らすべきですか?
極端に減らすことはおすすめしていません。エネルギーが不足すると視床下部が排卵にブレーキをかけることがあり、糖質不足はたんぱく質がエネルギーとして消費される原因にもなります。1食お茶碗1杯(150g前後)を目安に、食べる順番(副菜→汁物→主菜→ご飯)で血糖の波を整えるほうが現実的です。
### Q. 妊活中でも魚は食べていいですか?水銀が心配です。
サケ・アジ・サバ・イワシ・サンマ・タイ・ブリ・カツオ・ツナ缶などは、通常の摂食で差し支えないとされています。キンメダイ・メカジキ・クロマグロ・メバチマグロは週1回程度が目安です。むしろ水銀を怖がって魚を避けるほうが、ビタミンDやEPA・DHAの不足につながります。
### Q. 玄米のほうが体にいいのでしょうか?
玄米はミネラルと食物繊維が多い一方、フィチン酸が鉄や亜鉛の吸収を下げる面もあります。鉄不足がある方や胃腸が弱い方は、白米+おかずを充実させるほうが現実的です。
### Q. 発酵食品はどれくらい食べればいいですか?
「腸活で妊娠率が上がる」という研究はまだありません。1種類を大量に摂るより種類を増やすほうがよいと考えられています。朝に納豆、夜に味噌汁で1日2種類を目安にしてみてください。
### Q. 味噌汁の塩分は妊活に悪影響ですか?
味噌汁1杯の塩分は約1.2gです。女性は1日6.5g未満が目標とされているので、1日1〜2杯は現実的な範囲です。具を増やして汁の量を減らすと調整しやすくなります。
### Q. 夫が和食を嫌がります。どうすればいいですか?
好きなメニューを取り上げず、足すことから始めてください(ラーメンにゆで卵とわかめ、カレーに卵、丼に味噌汁)。また、豚汁・肉じゃが・親子丼・焼き鳥・お寿司も和食です。「和食にしよう」と言わないほうが通ります。
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## 著者プロフィール
**川口浩平(かわぐち こうへい)**
鍼灸師(国家資格)/鍼灸整体こうのとり治療院 院長
臨床経験10年以上。兵庫県西宮市大井手町(夙川エリア)にて、夫婦で妊娠力を高めることを軸にした妊活専門の鍼灸整体院を運営。30代半ば〜40歳・第一子を目指す方の妊活サポートをメインに、マタニティ整体、赤ちゃんの頭の形の整体、肩こり・腰痛などの慢性痛、美容整体にも対応しています。施術に加えて、トレーニングとセルフケアの詳細な指導を強みとしています。
鍼灸整体こうのとり治療院
兵庫県西宮市大井手町3-6 ヴァンベール夙川
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## ご注意(免責事項)
- 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療・処方を行うものではありません。妊娠・不妊の診断および治療は医師の領域です。気になる症状や検査数値がある場合は、産婦人科・不妊治療クリニック等の医療機関にご相談ください。
- 鍼灸・整体を含む本記事で紹介する内容は、疾患の治癒や妊娠率の向上を保証するものではありません。栄養素やサプリメントについても、特定の効果効能を約束するものではありません。服薬中の方(抗凝固薬など)や治療中の疾患がある方は、必ず主治医の指示に従ってください。